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新しい「食」ブランド「 Little MOTHERHOUSE 」から発売されたチョコレートは、マザーハウスのアイデンティティーが詰まった1品

INTERVIEW

途上国から「食」の可能性を世界に

 

マザーハウスから2021年2月5日より、食のブランド「Little MOTHERHOUSE」が誕生。その第一弾として、インドネシア・スラウェシ島のカカオを使った2 種類のチョコレートが販売されました。
新ブランド誕生の背景について、「Little MOTHERHOUSE」の責任者である小田さんに直接お話を伺いました。

 

マザーハウスについてはこちらもチェック↓

 

—新しくブランドを立ち上げるに至ったきっかけを教えてください。

小田:新型コロナウイルスの影響で、お店に行けないという方が増え、物理的にお客様と会える機会が減りました。
今後もこのような状況が続いていくことも考えた時に、今までのやり方では難しい部分があるなと。
そして、自宅にいる時間も増え、自宅でもマザーハウスを感じられるようにするには?という仮説から社内で議論したのがきっかけでした。

 

—そこからなぜ、食のブランド「 Little MOTHERHOUSE 」なのでしょうか?

小田:マザーハウスではサンクスイベントを毎年開催していて、約1500人程の方にお越し頂いているのですが、トークイベントだけじゃなく、DIYやクラフトも取り入れたりと、皆さんに楽しんでもらえるようにいろんな要素を取り入れているんです。
そのサンクスイベントで、カレーやコーヒーを出したことがあり、それが頭の片隅に残っていたんだと思います。

 

「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念から、
なぜやるのか?何をやるのか?を自由に描いたときに、すぐそこに、身近にあるものとして、「食」は必要で、生活の中でも大きな比重を占めている。

 

 

また、マザーハウスは現在6ヶ国に生産拠点がありますが、ファッションだけではなく、コーヒーやカカオ、紅茶など、魅力ある食素材がたくさんあり、途上国の「食」の可能性を感じていたんです。マザーハウスとの親和性も高いと思い、「食」のブランドでいこう!となりました。

 

—その第一弾が、今回のチョコレートなんですね。

小田:はい、そうです。今回は新型コロナウイルスの影響でなかなか現地にいけない状況で、何ができるかを考えた結果、同じく途上国で想いを持って活動されている京都にあるチョコレートブランドの「 Dari K 」さんにお声かけさせて頂きました。

 

 

1つ目の商品の「 インドネシアオリジンズ 」は、カカオの可能性に焦点をあて、原材料の素晴らしさをどこまで伝えるかにこだわりました。
カカオ豆は焙煎して食べれるようにするのが普通なので、生カカオ豆自体を食べることはないんですが、食感はカリッとしていておもしろいんです。
現地で取れる原材料を大事にしたいと思っていたので、生カカオ豆をチョコでコーティングしたらどうか?と考えました。試行錯誤を繰り返して、最終的に50%と78%のカカオのチョコでそれぞれコーティングし、食感とおいしさ両方を楽しめるようにしました。

 

 

また、農園では、カカオだけじゃなく、農作物の育つ高低差や樹間によって様々なものを育てています。これは「アグロフォレストリー」というんですが、気候変動や生態系を意識した作物の育て方なんです。
この「アグロフォレストリー」を「 インドネシアオリジンズ 」のパッケージの中で表現しています。

 

マザーハウスのアイデンティティーを取り入れて、可愛らしさや楽しさを込めてお届けするのが2つ目の商品の「イロドリチョコレート」ですね。

 

 

マザーハウスは、途上国の素材そのものの良さにイロドリを加えて、魅力ある商品としてお届けしてきました。
マザーハウスの15年の歩みの中で育まれてきた、私たちのそのアイデンティティーを活かすのはどうかという発想から、グラデーションにしてはどうかと考えました。
バックもそうですが、可愛いと思って買ったら、実はそんな背景があったんだ…と知ってもらうことが私たちの目指すところ。
それをチョコレートでも形にしたいと思いました。

 

 

「イロドリチョコレート」は、全部で12種類ありますが、オリジナルで作ったホワイトチョコレートに、天然由来の素材を使っているんです。味もイロドリによって違うので、ぜひその違いを楽しんでもらいたいです。

 

—苦労したこと、こだわったことはありますか?

小田:商品が簡単に作れてしまう時代に、マザーハウスじゃないといけない理由は何か?
数えきれないほどチョコレートブランドや商品がある中で、マザーハウスが出すべき必要のある商品は何か?
それをずっと模索し続けましたね。
その目的が明確になれば、帰れる場所がある。
ここからのアイデンティティーをどう作るか、他の商品との住み分けや共存など、ブランド立ち上げの責任者として悩みましたし、今もずっと考えていますけど。

 

—その答えは出たんですか?

小田:うーん、まだ考えながらやっていますが、”原材料から携わること”、これはすごく大事だと思っています。

 

 

物作りは基本、育てる人、仕入れる人など、工程で分担されていることが普通ですが、マザーハウスは生産から販売までやる。
チョコレートも、自分たちが作りました!とどこまでいえるかだなということで、原材料をどう加工していくかをとても大事にしました。

 

—今後の展望はありますか?

今回の「 Little MOTHERHOUSE 」は、生産拠点6か国のそれぞれの国で築き上げたものを、横串にした感じなんです。
今まではバングラデシュでバッグ、インドネシアでジュエリーを…という感じで、その国々で決まった物を生産していました。
「 Little MOTHERHOUSE 」は、第一弾はインドネシアのカカオだけど、スリランカのハーブを使ってもいいし、インドのスパイスだっていい。
その国の素材を活かして、コーヒーや紅茶など、今後いろんな商品を手掛けていきたいです。
将来的に自社のファクトリーやラボもつくって、マザーハウスの理念を体現できる場所をつくっていきたいです。
マザーハウスの15年の歴史やアイデンティティーを大事にして、さらに新しい物を展開していきたいです。

 

「 Little MOTHERHOUSE 」
https://www.mother-house.jp/little/
マザーハウス全店、ジュエリーマザーハウス本店、
E.全店、オンラインストアにて販売。

 

取材を通して

今回小田さんに取材させて頂き、前回の対談でも感じたマザーハウスのこだわりを感じました。

 

更に、今回は「食」という部分でのこだわりだったり、マザーハウスらしさだったり、マザーハウスだからこそのチョコレートだったり、想いの乗ったお話が聴けて、今後展開されていく商品もすごく楽しみになりました。

 

この「Little MOTHERHOUSE」が世の中で流行ることで、自然とSDGsの取り組みに参加できていたり、サステナブルになっていたりというのができるのって本当に素敵な事だと、取材を通じて思いました。

 

KanattaとしてもSDGsに取り組んでいるので、違う角度からSDGsに取り組んでいるマザーハウスの動きには今後とも注目し、応援して行きます。
 

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