山口絵理子氏が創業した“マザーハウス”で働く社員のホンネ[レポート]
実際に働く社員はどんな思いで働くのか? 座談会形式で伺いました
おしゃれな外観と、あたたかな色合いのマザーハウス本店で、社員の方3名と弊社代表の井口恵による座談会がおこなわれました。
途上国で魅力的な商品を作り続ける中、何を感じ、どんな思いで働くのか。
企業として大事にしていることはもちろん、働く社員が感じていることを、時間の許すかぎりお伺いしました!
マザーハウス社員3名 × Kanatta代表井口恵による座談会の概要
暖かい色合いの店内と、革製品の独特な香りに囲まれながら、和やかな雰囲気でスタートした座談会。
弊社代表の井口恵を中心に、マザーハウスで働く社員3名と質問形式でおこなわれました。
今回ご対応いただいた3名の背景はバラバラでしたが、大事にする価値観は共通していることも多く、とても情熱的!
どんな思いで働いているか、聞けば聞くほど魅力的な方々だということがわかり、
「それぞれ時間を取って、個別で色々と伺いたい…笑」
と、弊社代表の井口恵がつい言ってしまうほど。
そんなステキな3名について、簡単にご紹介します。
大西さん(生産管理・物流チーム所属)
1人目は、入社2年目の大西さん。
現在は物流調達チームに所属しており、バングラデシュと連携を取りながらお仕事されています。
フィリピンでプロジェクトを立ち上げた経験があり、資金集めのためにクラウドファンディングをしていたとき、マザーハウスのファンだった友人から
「(代表の)山口さんとビジョンが似ている!」
とおすすめされたことがきっかけでマザーハウスを知ったそうです。
大西さんへのインタビュー記事はこちら
岡部さん(マザーハウス本店スタッフ)
2人目は、マザーハウス本店スタッフの岡部さん。
中学生のころ、人間関係にうまくいかず海外へ逃亡? という名の留学をしたことがきっかけで、
「仕事をするときは自分のコミュニティを広げていきたい!」
と思ったそうです。
知人から本「裸でも生きる ~25歳女性起業家の号泣戦記~(山口絵理子氏著)」を紹介してもらったことをきっかけにマザーハウスを知り、5年間マザーハウスに片想いして、念願の職場で働くことに!
岡部さんへのインタビュー記事はこちら
小田さん(マーケティング・広報責任者)
最後にご紹介するのは、マーケティングと広報部門の責任者である小田さん。
32歳のときに転職という形で入社しました。
もともと25歳のときに起業して、広告代理店や物販など様々な事業を展開していましたが、あるとき、仕事をする目的や主観を見失い、働きかたを見直し始めます。
そんな時、ネットで「会社 理念」と検索したときに、マザーハウスが出てきて理念や事業に共感し入社を決意。
SDGsについてどう考えているのか?
SDGsが国連で提唱されるずっと前から、サスティナブルやエシカルな取り組みをされてきたマザーハウス。
そんな中で、SDGsを知ったきっかけや興味のある項目、SDGsについてどう考えてるのか? などを伺いました。
最初にお答えいただいたのは大西さん。
「(SDGsを知ったのは)大学のゼミがきっかけで、SDGsや社会問題に関心を持ち始めました」
とのこと。
また、大学生のときフィリピンに渡り、デング熱で亡くなった6歳の女の子のお葬式に参列したことがありました。
両親が教育を受けていなかったことや、お金がなくて病院にも行けなかったことが原因だと知り、
「教育がないと命にも関わるんだ」
と衝撃を受け、そこから「教育」の部分で興味を持ち始めたそうです。
岡部さんがSDGsについて知ったのは大学の授業のとき。
「SDGsを掲げている企業が実際に取り組んでいるアクションは本質的なのか?」
という点に興味があるとのこと。
小田さんも同じような考えを持っており、
「なぜそれをやらなければならいのか」
「SDGsを取り組んだ先に、何があるのか」
といったことを、主観で見ている人がまだまだ少ないのが現状ではないか、と話していました。
「SDGsに取り組まなきゃ!」と思って取り組み始めても、活動がどこか表面的になってしまっているのが、現状として多くの企業で起きています。
こういった問題を起こさないためにも、「何のためにその活動をするのか」をしっかり考えることがまず大切なのではないかと感じました。
“サスティナブル”という面で、普段の生活から気をつけていること
マザーハウスで働く3名が普段の生活で“サスティナブル”という面で気をつけていることについてお伺いました。
3名のお話を伺って感じたのは、
「サスティナブルだから」
という理由だけで買い物をするのではなく、
「欲しいから」
「モノが良いから」
という理由に加えて、
「モノの向こう側に、『どこで、誰が、どのように』が見えることによってモノに愛着が持てること」
が大事だということ。
弊社の井口恵も、
「1人が100%エシカルな生活をするよりも100人が少しでも意識するほうが大事」
と話すことがありますが、普段のちょっとした行動から一人ひとり意識することが、持続的な活動につながるのだと思います。
コロナ禍で生まれたリメイクバッグ“RINNE(リンネ)”に対する思い
“サスティナブル”につながる取り組みとして、マザーハウスはRINNE(リンネ)というリメイクバッグを今年発売しました。
お客様の思い出が詰まった商品を回収し、それをより良いものとしてまた新しいお客様の元に届けるという素敵な事業ですが、実際は見た目のかわいらしさで手に取って下さる方が多いそうです。
また、送ってくださるバッグの中に、バッグとの思い出などが書かれたメッセージカードを添えるお客さまも多いそうです。
「途上国から世界に通用するブランドをつくる」
その理念を実現するために、サスティナブルで、かつ本当に良いモノを作り続けるマザーハウスに今後も目が離せません。
今後のビジョンについて
座談会の最後に、それぞれが考えている今後のビジョンについて語ってくれました。
「1人の社会人としてマザーハウスに貢献したい」大西さん
「まだ、いち女性としてのライフプランは考えていないものの、1人の社会人として、この先も会社に貢献したい」
という思いがあるそうです。
「また、マザーハウスは『女性だから』『男性だから』というものはなく、対等に働ける環境なので、この先結婚や出産を迎えたとしても、仕事を続けながら頑張っていきたい」
と話していた大西さん。
強い芯のある志を秘めていて、これからの活躍が本当に楽しみだと感じました!
「燃え尽きるまでマザーハウスで働きたい」岡部さん
「物を届けるだけで終わりではなく、世界を広げられたかどうか、楽しんでいただけたかどうか、というところに重きをおいて販売したい」
「イベントや販促活動を通して外にアクションする立場になりたい」
と熱く語っていた岡部さん。
ただ、一方で「結婚や出産も考えていかなければいけない」と思ったときに、目の前のことに集中できない時期もあったとのこと。
そんなときに上司と相談して考えを整理したことで、
「今は自分のやりたいことに集中しよう、楽しんで取り組もう」
と考えるようになったそうです。
「『途上国』にもたくさんの可能性があることを伝えたい」小田さん
「途上国に限らず、まだまだ世界には可能性にあふれる技術や素材がたくさんあります。
その可能性を”貧困”や”かわいそう”という理由で見過ごされるのはもったいない。
それには、途上国のイメージや可能性を伝え、知ってもらうことが個人としても、マザーハウスとしても目指すビジョン。」
と小田さんはおっしゃっていました。
さいごに
今回の座談会を通して思ったのは、マザーハウスで働く方々の多くが、会社や商品を心から愛しているんだな、ということです。
今回、弊社のインターン生も一緒に参加しましたが、とても勉強になったと話していました。
座談会のあと、社員の方々と話す時間があったのですが、お客さまとの距離が近いことも魅力に感じました。
マザーハウス本店に「遊びに」きたり、ときには相談にくるお客さまも。
悩みに共感して、一緒に泣いたこともあるそうです。
人とのつながりを大切にしていて、愛があふれる魅力的な方が集まったマザーハウス。
これからの活躍に期待です!
○マザーハウス
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