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アメリカ育ちの起業家・井口恵が思い描く、理想のワークライフバランス

インタビュー
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こんにちは!ライターのさーちゃんです。

在日米国商工会議所の発行する月刊誌THE ACCJ JOURNAL 3月号にKanatta代表 井口 恵(いぐち・めぐみ)のインタビュー記事が掲載されました。
このインタビューでは、ワークライフバランスを求めて大手起業を辞め、起業をした井口の考えや想いが紹介されました。

記事を読みたいけど英語だから読めない!という声を多くいただいたので、THE ACCJ JOURNALの承諾を得て全文和訳いたしました!
月刊誌THE ACCJ JOURNAL 3月号 原文はこちら

 

アメリカ育ちの起業家・井口恵が思い描く、理想のワークライフバランス

貿易会社の社長の父と、専業主婦の母に育てらた井口恵さんは、ずっとご両親を尊敬し、人生の指針とされてきました。全力で仕事をしながら、家庭も両立させる井口さんの理想のライフスタイルは、幼い頃からご両親の姿をみて描いてきたものでした。

 

井口さんはずっと思い描いてきた夢を形にする為、それまで勤めていた大手企業を退職し、女性の社会進出を応援する事業として、2016年にKanattaを立ち上げました。

井口さんが代表を務めるKanattaは、テクノロジー、ファイナンス、ネットワーク構築など、様々なフィールドを通じて女性の活躍を応援しています。メイン事業は、ドローン事業・クラウドファンディング事業・女性コミュニティの構築を主な柱としています。

 

立ち上げ当初は、たった数人で活動をはじめ、仕事の案件も少なく苦労しましたが、今では沢山の方々のサポートを頂きながら、多くの人材が活躍できる企業へと成長し、大きな収益に繋がるようにもなりました。

井口さんにとって、Kanatta事業の拡大は、当初思い描いていたワークライフバランスに一歩ずつつながる道。今の事業規模にとどまらず、全国にKanatta事業を拡張させ、新しい事業にも積極的に参入していくビジョンを持っています。

 

 

世界規模の事業へ!

父親が転勤族だったこともあり、幼少期は大阪、横浜、千葉、兵庫と転校を繰り返しました。また、7歳から13歳まで、アメリカ・コネチカット州やオレゴン州で過ごされたご経験も持たれています。

大学時代は、横浜国立大学で国際経営について学び、英語力をつける為に、横須賀海軍基地で英会話のプライベートレッスンも受けていました。また、学業以外でも、体育会テニス部で熱心に活動し、週6日でテニスをされることも多かったそうです。
そんな充実した学生生活を送っていた井口さんでしたが、大学1年目の終わり頃、先輩達が就職活動で苦労されている姿を見て、将来が不安になったそうです。

「国立大学を出ていれば、就職活動は安心だ。」と簡単に考えていた井口さんは、学歴だけでは不安に思い、両親へアドバイスを求めました。父親からの「資格を取れば安泰だ。」という助言を受けて、会計士の資格を取得する為に猛勉強を始めました。

 

 

大学の講義、英会話レッスン、体育会の活動、資格の勉強と充実した日々を過ごしていましたが、2年生になってからは、学業により専念するようになりました。
その甲斐あって、井口さんは大学卒業と同時に、会計士の資格を取得し、世間がリーマンショックの影響を受け就職難にも関わらず、大手監査法人に就職することができました。
そして、ここでの経験が後にKanattaを立ち上げるきっかけとなったそうです。

 

大手監査法人に就職してから最初の仕事は、グローバルに支社や子会社を持つ日本企業の担当でした。仕事はもちろん、仕事仲間も好きだった井口さんの毎日は、やりがいに溢れていました。仕事に打ち込むがあまりに、帰宅時間が日を超えることもしばしば。終電時間に間に合わず、タクシー帰りすることもあったそうです。職場の先輩も同じ働き方をされていたので、その生活が当たり前のように感じていたそうです。
ただ、ある時から、職場内に女性の管理職が少ないことに疑問を感じ始めました。

仕事は好きでやりがいもありましたが、仕事と家庭を両立する働き方は難しいと感じた井口さんは、26歳の時に転職を決意しました。

 

 

次に選んだのは外資系のファッションブランドでした。前々からファッション業界に興味を持っていたことと、女性を中心としたワークライフバランスが完備された働きやすい職場が決め手でした。

職場のほとんどが女性で、子供がいる人も多い職場でした。仕事だけでなく家族との時間も大切にする為、18時には退社するのが当たり前の職場でした。

「新しい職場では働き方がガラッと変わって、とても楽しかったんです。一緒に働くチームもとても仲が良かったんです。」と井口さんは当時の事を話されていました。

しかし、働き出してから2年、ほとんどが女性の職場にも関わらず、経営陣は前職と変わらず男性が中心だと気づきます。

そして、仕事と家庭をどちらも手に入れられるようになる為に、事業を立ち上げに向けて動き出されました。

 

 

たくさんの影響を受けて

「新しい人と出会う中で、独立して仕事をされている方にもたくさん出会いました。その方達と話をする中で、自分も起業したいと思うようになりました。」

何から始めたら良いかわからなかった井口さんは、まず自分がそれまで構築してきたコミュニティの中で、ビジネスを立ち上げてきた先輩方にアドバイスを求めました。

 

ご縁がつながり、それまで働いていた会社を退職し、シマムラジュクという起業塾に通い始めました。そこでたくさんの起業家やそれを目指す方達と交流されました。

「シマムラジュクで学んだことがKanattaを立ち上げる中で本当に大きかったんです。」
起業塾では、チームビルディング、ファイナンス、コミュニケーションについて学び、ワークショップや起業家コミュニティへのつながりも出来ました。その中で、井口さん自身のロールモデルとなる事業家にも出会うことにつながりました。

 

 

「女性の経済的自立を応援できる事業を立ち上げたいと思っていました。」
その為に井口さんが一番最初にKanattaで立ち上げたのは、意外にもドローン事業でした。
元々ドローンに興味は持っていたが、専門的な知識はない状態だった井口さんは、ドローンに詳しい友達に力を借りながら勉強しました。

「ドローンについて学んでいくうちに、女性が活躍出来る事業になるんじゃないかと思うようになりました。」

そこから参加者を募り、「ドローンジョプラス」という女性チームを立ち上げました。

「始めは身近な友達に一緒にやらないかと声をかけました。そこから友達の人脈も使いながら、徐々に人数が増えていきました。」

 

 

始めの数年は何を企画するにも中々人が集まらず、辛い時期も過ごしましたが、最近ではやっと満足のいく人数が集まるようになりました。

当初のゴールはドローン事業で独立する女性を増やすことでしたが、結果的に今ではほとんどのメンバーが昼間は別の仕事をこなしながらプラスαでドローンに取り組んでいます。

Kanattaでは、子供向けのドローン体験会、空撮、プログラミングなど、様々なサービスを提供しています。そんな努力が実を結び、今ではドローンジョプラスコミュニティには総勢100名以上の女性が集まっています。

 

 

夢に向かって

ドローン事業が軌道に乗り、世間に注目されるようになってきた中、井口さんはもっと女性の社会進出の為にきっかけをつくり続けたいと思うようになりました。

監査法人で働いていた経験を活かして、Kanattaの財務を務めていた井口さんは、女性だけのクラウドファンディングを始め、金銭的に女性を支援することが大事だと感じていました。

 

「何かにチャレンジしたいとき、必ず資金調達が大きな壁となると思っていました。クラウドファンディングなら、リスクも少なく、誰でもチャレンジが出来ると思いました。

2017年に「kanatta」という名のクラウドファンディングを始めました。クラウドファンディングのことを多くの人に知ってもらう事と、女性の社会進出の為に必要な経済的サポートについて、セミナーなどで講義を積極的に行っていました。

「初めて開いたイベントでは、お客さんは一人だけで、個人レッスンのようでした。」と、笑いながら話す井口さん。

6ヶ月ほど経ってからやっと徐々に参加者が増えはじめました。特にクラウドファンディングを通じて資金調達を望む女性経営者が参加してくれるようになりました。

 

イベントを通じて、参加者や井口さん自身も学ぶことは多かったと言います。
クラウドファンディングはただ資金調達をする為の基盤ではなく、展開する商品やサービスを流行らすきっかけとなったり、テストマーケットのデータもとれる場所でした。

井口さんは、日本の起業家のほとんどは男性であった為、女性の経営者に会える機会が少ないと感じていました。その想いが募り、2018年には3本目の彼女のビジネスの柱となる起業家の出会いを提供するプラットフォーム「kanatta salon」を始める事につながりました。

 

井口さんはこれからのビジョンにとても期待しています。
「5年で実現できるかはわからないけれど、Kanattaから多くの事業家が世の中に輩出されるようになってほしい。Kanattaを通じて沢山の方々がご自身の事業を立ち上げられたら一番いいなと思っています。」

夢が叶った」と「理想と現実が適った」という2つの意味を込め、つけられた会社名「Kanatta」。井口さんのビジョンそのものです。

 

From the March 2020 issue of The ACCJ Journal, published in Tokyo by Custom Media.

カスタムメディア発行 ACCJジャーナル 2020年3月号 より抜粋

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